
コピー&マーケティング株式会社 代表取締役
山田 秀平(やまだ しゅうへい)
24歳で起業後、世界トップクラスのマーケッターやコピーライターからビジネスを学び、年商3000万円に満たない企業をすぐに約17倍の年商5億まで成長させる。コンテンツマーケティングでは、累計で12万人以上を集客してきた。現在はコンテンツマーケティングのインハウス支援に取り組んでいる。
SEO用語の一つであるAMPはAccelerated Mobile Pagesの略称で、モバイル上でページをより高速に表示するため手法のことです。
AMPを導入することでページの表示速度が高速化することは、メリットもありますがデメリットもあります。
この記事では、AMPの仕組みや、AMP導入によるメリットやデメリットをご紹介しています。
SEO対策になる?AMPとその仕組み
AMPとは
AMPはAccelerated Mobile Pagesの略称で、GoogleとTwitterが共同で開発したwebページを高速で表示するための手法です。
主にモバイル上でのwebページ表示速度の高速化を目的としていて、AMP HTMLを導入することで効果を得ることが可能になります。
AMPを導入してモバイル上でのwebページの表示速度が高速化することで、スマホやタブレットでのユーザビリティが向上すると考えられています。
表示速度の高速化によって、webページの読み込み途中で離脱するユーザー数が減ることで、webページ上でのコンバージョン数増加にもつながるでしょう。
AMPの仕組み
AMP HTMLを導入することで、すでに導入されているHTMLが制限され、データ量が削減され表示速度の高速化をすることが可能です。
AMPを導入していないwebサイトでは、URLをクリックしてから画像などのデータを読み込むため、読み込みが完了してからwebページを表示するまでに時間がかかってしまいます。
しかし、AMPを導入して、Google・Twitter上のデータをあらかじめキャッシュしてサーバー上にwebサイトの情報を一時的に保存したwebページを表示させることで、URLをクリックした際にwebサイトのデータを読み込む時間を削減することが可能になるため、表示速度が大きく改善されます。
AMP導入のメリット
①webページ表示速度の高速化による検索順位の上昇
AMPを導入することによってGoogleやTwitter上に一時的に保存されたwebページのデータを表示することが可能になり、webページの表示速度が高速化します。
Webページの表示速度が高速化することで、ユーザーのストレスが軽減されるため、途中で離脱してしまう可能性が低くなるでしょう。
また、AMPを導入したwebサイトを作成する際には、いくつかの規定をクリアする必要があり、規定に沿ったHTMLとCSSはとてもシンプルなものになっているため、AMPを導入する際に作成するwebページのデータ量は通常のwebページよりも約1/10のデータ量になると言われています。
データ量が軽減され、表示速度が速くなることで、Googleから質の高いwebサイトであると判断され、検索結果のランキングが上昇する可能性が高いと言えるでしょう。
②検索画面からのユーザー流入数の増加
AMPを導入したwebページを作成することで、検索結果画面でカルーセル表示されることがあります。
AMPの導入によって、検索結果画面で大きくカルーセル表示されることで、ユーザーの流入数を増加することが可能になります。
また、これまで狙っていたけど獲得できていなかった特定のユーザー層に向けたwebページにAMPを導入することで、新しい層のユーザーの確保も可能になるでしょう。
③AMPを認知しているユーザーからのクリック率増加
AMPを導入することで、検索結果画面のタイトルの横にAMPが導入されているマークが表示されます。
AMPについて知っているユーザーであれば、データ量が少なく読み込み速度が速いページであると気付くことができるので、クリック数の増加につながります。
AMP導入のデメリット
AMPを導入することでいくつかのメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。
導入を検討している場合は、メリットだけでなくデメリットについても知っておくことが重要です。
①AMP対応していないアフィリエイト広告が表示されなくなる
AMPを導入することで表示できなくなるアフィリエイト広告があります。
アフィリエイト広告の中にはAMPに対応している広告もありますが、多くのアフィリエイト広告がAMPに対応していないため、AMP導入によって非表示になってしまい、広告収入が減ってしまう可能性が高いでしょう。
②関連リンクが非表示になりアクセス数が減少する
AMPを導入することで、コンテンツ内に関連リンクなどの表示ができなくなります。
関連リンクを表示することができないため、ユーザーはAMPを導入したwebページのみを閲覧してwebサイトから直帰してしまう可能性が高いでしょう。
また、AMPを導入することで検索結果ページに表示される検索スニペットの部分に関連ページが表示されなくなるため、webサイト全体としてのアクセス数が減少する可能性も高くなってしまいます。
③AMPの導入で運用に必要な時間が増える
AMPを導入するためには、既存のwebページの他にAMP HTMLでAMP対応のwebページを作成する必要があります。
また、AMPを導入する場合の規定が多く、導入までに時間がかかってしまう可能性があります。
AMPを導入したwebページと、既存のページの両方を管理する必要もあるため、運用のための時間も増えてしまうでしょう。
④エラーが起きてAMPが導入できないことがある
AMPの導入に失敗するとエラーが出てwebサイトが表示されなかったり、文字化けしてしまったりする可能性があります。
AMP導入のためには、Googleが設定している規定に沿っていることが前提なので、HTMLタグの用法などを誤ってしまうとエラー表示になってしまう可能性が高いでしょう。
AMPの導入に失敗してwebサイトがエラー表示になってしまうと必然的に検索結果は下がってしまいます。
⑤AMP導入によるデータ削減でデザインが変わる
AMPを導入することでwebページ内の画像等のデータが削減されるので、サイトのデザインが変わってしまいます。
多くの場合、画像が表示されずに文字ばかりが表示されるようになるでしょう。
AMPに導入はリスクを考えて実行するべき
AMPを導入することで、webページの表示速度が速くなるためユーザビリティが向上します。
しかし、webページの表示速度は、SEOにとって微量な要因となっていることは明らかですが、大きな要因ではありません。
SEO対策をしてwebページを検索結果画面で上位表位するためには、コンテンツの内容が上質であるかどうかが最も重要です。
また、GoogleはAMPの導入がSEOに影響すると明言していることもないので、AMPの挿入がSEOに直接的に影響することはほとんどないと言えるでしょう。
AMPの導入は、メリットの他にデメリットも多いので、導入の際には注意が必要です。
また、WordPressではAMPのプラグインを実装することで簡単にAMPを導入したページを作成することが可能ですが、ご自身でAMPを導入する際には、利用できるタグに制限が多くエラーになってしまう可能性もあります。
まとめ
現時点において、AMPを導入することによるSEOの効果を明言することはできませんが、将来的にAMPを導入しているwebページの評価が高くなる可能性も十分にあります。
すぐにAMPを導入しない場合であっても、AMPによる効果や導入について知っておくようにしましょう。