
コピー&マーケティング株式会社 代表取締役
山田 秀平(やまだ しゅうへい)
24歳で起業後、世界トップクラスのマーケッターやコピーライターからビジネスを学び、年商3000万円に満たない企業をすぐに約17倍の年商5億まで成長させる。コンテンツマーケティングでは、累計で12万人以上を集客してきた。現在はコンテンツマーケティングのインハウス支援に取り組んでいる。
SEO対策を担当しているウェブ管理者であれば、ドメインパワーという言葉を聞いたことがあると思います。
ドメインパワーとは言葉の通り、ドメインが持っている力ということになりますが、ドメインパワーがSEO対策においてどのように影響しているのでしょうか?
このページでは、ドメインパワーを高める方法やドメインパワーを確認する方法も合わせて解説していきます。
目次
ドメインパワーを高める5つの要素とは?
ドメインパワーは、検索エンジンがドメインに対して持っている信頼度のようなもので、ドメインレーティング、ドメインオーソリティなどとも呼ばれています。
昨日や今日取得したドメインに上質なコンテンツを掲載していても、検索エンジンからはまだ信頼されていないため、一般的にはドメインパワーが低く上位表示されることはありません。
また、数年間ほったらかしてあるドメインを使ったからと言って、信頼されるわけでもありません。
ドメインパワーが高いとSEO強化に繋がり、検索エンジンで上位に表示されやすくなったり、新しい記事を検索エンジンに登録される早さが改善されたりしますが、どのようにしたらドメインパワーが高くなるのでしょうか?
そこで、ドメインパワーに対する評価が高まる要素を、5つに分けて説明いたします。
1.ドメインの運用期間
先ほどお伝えしましたように、取得したばかりのドメインは検索エンジンから評価を受けていないため、ある程度の運用実績のあるドメインのほうがドメインパワーが高くなると言えます。
ウィキペディアや食べログのような老舗サイトがSEOに強く、上位表示されやすい傾向にあるのはそういった要素を満たしているからだと言えます。
2.被リンク
被リンクとは、運用しているウェブサイトが外部のウェブサイトからリンクされていることです。
例えばあなたが、このような情報が書かれているサイトを見つけたとします。
「これで完璧!2泊3日用のキャリーバッグでも5泊分の荷物を詰め込む収納術」
それがあなたにとって本当に役に立った情報なのであれば、そのサイトをSNSやブログで紹介するでしょう。
このように、他のサイトで自社のサイトが紹介されることを被リンクがつくと言い、その背景には「有益な情報を記載して、ユーザーを満足させたから紹介された」という事実があります。
ですから被リンクが多いウェブサイトのドメインは、検索エンジンからも信用されるようになって、ドメインパワーが高くなりやすいです。
被リンクが多いことは、SEO対策の観点からも重要な要素だと言えます。
3.コンテンツの質と量
昔と違って、検索エンジンがウェブサイトを評価する際に、キーワードを中心とした評価よりも本当にコンテンツとして価値があるのかどうかを評価するようになってきました。
例えばキーワードを頻繁に使用していても記事としての価値が低ければ評価されにくく、キーワードの使用頻度が少なくても記事としての価値が高いと判断されれば高い評価に繋がります。
ということは、記事やコンテンツを閲覧するユーザーにとって有益であると思わせなければならないので、必然的に質の高い記事を掲載することが重要になります。
さらにユーザーがそのサイトを信頼し、他の記事にも興味を持つことで、見てもらえるコンテンツ量が増えていきます。
これができていると、PVの向上や滞在時間の改善にも繋がり、場合によっては被リンクの獲得に繋がることも考えられます。
そういう意味でコンテンツの量は必要になりますが、有益な記事を作ることを後回しにして量だけを増やしていては、逆効果になってしまう場合もあります。
4.更新頻度
たとえ運用期間が長く、質の高いコンテンツを掲載しているウェブサイトでも、更新が止まっていたり、更新頻度が低かったりした場合、検索エンジンはそのドメインに対しての評価を下げる可能性があります。
常に新しい情報の発信や、古い情報のアップデートなどを行っているドメインであれば、検索エンジンも評価を高めてくれます。
5.アクセス数
アクセスが多いサイトであれば、検索エンジンも信頼のおけるドメインであると評価するようになりますが、ただ闇雲にアクセスを集めてしまうと、サイト滞在時間の低下や直帰率の悪化を招きかねません。
例えばコメント数が莫大な某巨大掲示板などにリンクを貼って、無闇にアクセスを誘導するようなやり方では、評価されないどころかペナルティに繋がってしまうことも懸念されます。
質の高いコンテンツを発信し、地道にアクセスを増やすことと、SEO対策による流入でアクセスが増えることなどでドメインパワーを高めることが期待できるようになります。
また複数のキーワードで検索上位表示される事を狙った記事も、運用を開始した初期段階では有効的です。
ビッグワード単体での流入ではなく、3つ以上のキーワード(ロングテールキーワード)で検索されることを想定した記事にアクセスを集める方法です。
「SEO」というビッグワードではなく「SEO 意味 誰でも理解できる」といったように、一部のユーザーが検索しそうなキーワードの入れ方を意識して、そういったアクセスをピンポイントで狙って集めるようなイメージです。
ドメインパワーを気にするあまり見落としがちな罠とは?
ドメインパワーを高めるための要素として、新しいドメインよりも古くから運用されているドメインのほうが良いということをお伝えしました。
ですが、売りに出されている中古のドメインによっては、被リンクを大量に獲得しているものがある一方で、中には過去に運用されていた際にペナルティを受けているものも存在するため、安易に古いドメインを買い取って運用することはおすすめしません。
また、ユーザーが多く集まる掲示板サイトなどにリンクを貼って、質の低いユーザーによるアクセス収集もおすすめしません。
これはユーザーの滞在時間や直帰率の問題のほか、被リンク元の掲示板が検索エンジンに高い評価をされているとは限らないためです。
ドメインパワーはすぐに高められるものではなく、時間をかけて質の良いコンテンツを発信し続けることによって得られるものです。
ですから、無茶な集客やドメインの取得はあなたのウェブサイトに悪影響を与えかねませんので注意してください。
ドメインパワーが数値で確認できるツールを紹介
全世界で60万人以上のマーケッターが使用しているSEO分析ツールによって、ドメインパワーがどれくらいの強さなのかを数値で調べることができます。
今回は2つのツールを紹介しますが、どちらもドメインパワーの最低値が0で最高値が100なのでとてもわかりやすいです。
よく検索で上位表示されているドメインを調べてみると、そのドメインの強さを知ることもできるのでとても参考になります。
こちらがそのSEO分析ツールです。
どちらもリンク先から新規登録をして、ダッシュボードのフォーム部分にドメインを入力することでドメインパワーを表示させることができます。
Ahrefの場合はDomain Rating(DR)、MOZの場合はDOMAIN AUTHORITY(DA)という項目がドメインパワーを数値化したものです。
有料で使用することのできるツールですが、ドメインパワー以外にもSEO強化に必要な様々な数値の分析ができるため、今後SEO対策をしていくことや、既存のウェブサイトを改善していくためには導入しておくべきツールです。
以前はGoogleが展開するサービスも存在しましたが、今となってはサービスが終了していますので、代替サービスとして多くのトップマーケッターが導入しているこれらのツールが現在ではポピュラーなものとなっています。
まとめ
ドメインパワーは頻繁に大きく変化するものではなく、検索エンジンから地道に信頼を獲得していくものですので、変化が無いからと言って嘆く必要はありません。
SEO対策全体を見渡せば、着手してすぐ成果に繋がる要素ではありませんが、ドメインパワーがSEO強化に与える影響は大きいと考えられています。
ドメインパワーを高めたいということは、SEO強化をしたいということに他ならないと思いますが、SEOを強化するということの一つの要素として、ドメインパワーがあると考えてください。