
コピー&マーケティング株式会社 代表取締役
山田 秀平(やまだ しゅうへい)
24歳で起業後、世界トップクラスのマーケッターやコピーライターからビジネスを学び、年商3000万円に満たない企業をすぐに約17倍の年商5億まで成長させる。コンテンツマーケティングでは、累計で12万人以上を集客してきた。現在はコンテンツマーケティングのインハウス支援に取り組んでいる。
SEO対策には様々な方法が挙げられますが、その中の一つに、既存のwebページの内容を書き直す「リライト」があります。
SEO対策にリライトが有効な理由、SEO評価をアップさせるリライトの方法にはどのようなものがあるのか?
また、リライトをすることで検索順位が下がってしまうことはあるのか?わかりやすく説明いたします。
目次
SEO対策に「リライト」が有効な理由
SEO対策にリライトが効果的と言われるのには、既存のwebページの内容を書き直す「リライト」という行為自体がコンテンツのテコ入れの意味を持つためです。
コンテンツをうまくテコ入れすれば、ユーザー満足度が上がり、SEO評価が上がるのです。
通常、SEO対策をする場合、Google Search Consoleで、パフォーマンスレポートを見て、各webページの検索順位やクリック率(平均CTR)などをチェックするのは一般的な手順です。
その時に、改善すべき対象としてあげるべきなのが「検索順位が上位な割に妙にクリック率が低い」または「検索順位が下位なのに妙にクリック率が高い」webページです。
それらには、テコ入れすることによってSEO評価につながる潜在的な伸びしろがあると言えます。
ちなみに「検索順位が上位でクリック率が高い」ものや「検索順位が下位でクリック率が低い」ものは順当に評価されているので、ひとまずリライト対応の優先度は下げてもよいでしょう。
「検索順位が下位でクリック率が低い」のはアクセスが少ないので、リライトしてでもテコ入れすべき!という考え方もあるとは思いますが、単にニーズが少ない可能性もあるため、労力をかけてもリターンがないことも考えられます。
SEO評価をアップさせるリライトの方法5つ
「検索順位が上位な割に妙にクリック率が低い」または「検索順位が下位なのに妙にクリック率が高い」webページは、問題を抱えています。
簡単にいうと、ユーザーにとってわかりにくい部分があるということです。
リライトして改善しましょう。
SEO評価を上げるためのリライトは主に5つの方法に分かれます。
本文の主旨をタイトルと一致させる
せっかく来たユーザーがまた検索結果に戻る「離脱」が多いwebページは、大方、この「タイトルと本文の不一致」が原因です。
極端ではありますが、例えばタイトルに「創作パスタのレシピ」が含まれているのに、本文にはオムライスの作り方が載っている、といったものです。
そんなまさかと思われるかもしれませんが、説明しているうちに、文脈がそれて主旨が歪むというのはよくあるケースです。
主旨に沿ったリライトで、タイトル通りのコンテンツになるようにしましょう。
また、長々と作る物についての説明が続いて、どこまで読んでもレシピの説明が始まる様子がないというようなページも、これに該当します。
どうしても、長く説明する必要がある場合は目次などで、コンテンツの全体の構成を最初に見せるようにしましょう。
他にも、1ページの中で説明を前後に入れ替えるリライトもおすすめです。
webページのリライトに限った話ではありませんが、説明というのは話す順番によって、理解度が変わります。
例えば、パスタのレシピを求めて、ユーザーが「創作パスタのレシピ」というタイトルのページにアクセスしたとします。
ページ内には確かにパスタの作り方が書かれているものの、最初に長々とパスタを作った経緯やパスタに関する豆知識が書かれていたら、肝心のレシピを読む前に離脱され、結果的にタイトルとコンテンツ内容が一致していないという状況が生まれます。
リライトする際にユーザーが求めるレシピの詳細を最初に持ってくるだけで、おそらく離脱率は下がることでしょう。
端的にいうと「そのページにおける何が主で、何が従の情報なのか」ということをユーザー視点で見直すべきなのです。
自分が伝えたいことを伝えたいままに伝える行為は、SEO対策にはなり得ません。
補足説明を追加する
一般的なリライトのイメージはこの補足説明の追加でしょう。
ユーザビリティを向上させるために、専門用語の補足説明を入れることは有効です。
とは言っても、むやみに文字数を増やす追加はおすすめしません。
一つの手段としては、対策したいキーワードを実際に自分で検索し、上位表示されている競合サイトを見て、どういった補足説明をしているかをチェックするのもいいでしょう。
あるいは、想定するユーザーに近い方に文章を読んでもらい、どの言葉が知りたいと思ったかを確認するのもいいかもしれません。
また、唯一性を出すために、ユニークなたとえ、比喩を活用して説明するのもおすすめです。
見た目などを強調する
文章だけでなく、画像や文字の装飾もリライトでは重要です。
「百聞は一見にしかず」ということわざのように、文章で長々と説明されるよりも図解でイメージを伝えるだけで、すぐに伝わることはあるものです。
文字の装飾では、重要な文章部分を蛍光マーカーで引いたようなハイライトにする表現は人気ですよね。
一点、使用しないように気をつけたいのは、青字や下線です。
URLリンクを連想するため、リンク以外の表現で使用するのは避けたほうがいいでしょう。
また、これらもあまりやりすぎると読みづらくなり、ユーザーの離脱につながるため、注意が必要です。
不要な説明を省略する
全てを丁寧に説明することがユーザビリティではありません。
取捨選択し、ざっくりと簡潔な表現をすることが必要です。
難易度は高いですが、タイトルと関連性の低い説明を省略してみましょう。
純粋に1ページあたりの情報量が減ることになるため、SEO評価が下がるリスクはありますが、必要としている情報だけを掲載する姿勢が評価されれば、離脱も減ってSEO評価につながるはずです。
この時に省略した情報は単に削除するのではなく、別のタイトルのページに移すのがおすすめです。
リライト後にタイトルを見直す
リライトが完了したとき、タイトルと内容が一致しないケースがあります。
タイトル表現の見直しは、SEO評価への影響がかなり大きいため、変更すべきかどうかを含めてよく考える必要があります。
ですが、必要な補足説明の追加のリライトなどを行なった場合、タイトルと本文が一致していないことの方がSEO評価を下げます。
SEO対策用に選定したキーワードを含めたタイトルになるようにしましょう。
なお、SEO対策のキーワード選定について知りたい方は次をご覧ください。
リライトで検索順位が下がるパターンとは?
検索順位を上げうようと、見込みのある記事をリライトしても、検索結果の順位が下る場合があります。
大きく分けて3つあるので、これまでお伝えしてきた5つの方法と照らし合わせてチェックしてみてください。
誤字や脱字が増える
リライトをすると、新しいテキストを追加したり、一部テキストの修正などが行われます。
その際に、誤字脱字が増えると読みにくい記事となってしまい、Googleの評価が下がることが懸念されます。
Googleは訪問者にとって、価値が高いサイトを上位表示させたいので、誤字や脱字は当然ペナルティの対象になりやすいです。
検索キーワードと記事の内容が一致していない
ユーザーがキーワードを指定して検索をしている以上、そのキーワードに対する回答がサイトに書かれているべきです。
しかしリライトをすることで、これまでキーワードに対する回答として評価されていた記事内容から別の結論に至ってしまうことがあります。
これも訪問者にとっては、有益でないものとなってしまいますので、想定されるキーワードと記事のテーマは一致している必要があります。
Googleのガイドラインに抵触している内容
リライトで追加や編集されたテキストが、例えば既存記事からのコピーであったり、キーワードの連呼といったスパム要素を含むものであったりした場合、Googleのガイドラインの違反とみなされて順位が下ることが考えられます。
まとめ
新たなSEO対策が生まれるように、リライトの方法も時代にあわせて変化します。
ですが常に変わらない真のSEO対策は、ユーザービリティの追求です。
どんなリライトをするにしても、そのコンテンツによって「いつ誰がどこで何をどうしてどのようになるのか」(5W1H)を考えることを忘れないでください。
他にも、具体的なSEO対策を知りたい方は、次もあわせてご覧ください。